博士過程卒

世間的には企業側からすると、『博士過程卒の学生より修士卒の学生のほうが使いやすい』といわれてるらしい。これがほんとなのかどうかは企業の人から聞いたことがないから分からないけど。

自分の考えとしては理系なら文系就職しない限り、学部卒じゃ就職しても仕方ないんじゃないかと思ってた。最近はこれがうちの大学の場合であって、大学入ってからみっちり勉強してたら十分社会に通じる専門知識を付けることができるんじゃないかと思い直してきたけど。医薬系とか特に。

もちろん、大学では専門以外にも学生らしい経験を積む時期だ、みたいな校風も間違いじゃないし、それがいいと思ってる。まったく勉強しないのもいかがなものか、とは思うけど。

で、博士どころか修士も出てない、就職もしてない人間がどうの言っても説得力はないけれど、『博士卒は使いにくい』というのは社会としてあんまりいい状態じゃないと思う。金銭面とか時間の問題じゃなく、博士号をとるべきじゃないと思う人だって多いわけだから。

企業側としてはいわゆる『専門バカ』で視野が狭いから…みたいな理由が面接で落とすのによく使われるらしいけど、実際に学歴が高い年上の部下は使いやすいわけがない。そこはきっと視野どうこうの問題じゃなくて。雇う側としては企業のやり方に順応して期待通りの仕事をしてもらいたいに決まってる。

対して就職するほうだって学校から免許皆伝されたらそれなりにプライドもあるだろうし、企業に行って何も分かってなさそうな上司の言うこと聞くのは難しいだろうし。自分で考えて、自分を生かせる仕事をしようと思ったって何の不思議もない。語弊はあるけどそのための学歴でもあったはず。結局双方の考えが合うのは数少ない研究職くらいのようだ。

勝手に博士課程に進んだ人に合わせて社会の体制を変える必要はないとは思うけど、せっかく増やした博士をポスドクに甘んじさせるくらいなら分野を変えてでもなにかしら経験を生かせる場所を提供してあげてもいいんじゃないかとも思うのだけど。最近の風潮的に国がこんな場所を提供するのは難しいし、先を考えると生産的じゃなくて、企業が提供して国が支援するっていう形が理想じゃないかと思う。

当たり前だけど、博士のほうもどういう形で社会に能力を還元できるか考えて就活しなきゃいけない。その前にどうやって食べていくかきっちり考えなきゃいけないかもしれないけど。

まとまりがなくて申し訳ないです。