引退

何事も事件とは急にやってくるもので。
特に引退というのは実に唐突だ。

サッカーの中田にしても、格闘技の須藤元気にしてもまだまだこれからなのに、という時期に突然引退を表明したと思うし。
マスコミに取り上げられやすいからかもしれないけど、成果をあげた人こそさっと引退していくように思う。
『ナンバーワン』ゆえに醜態をさらす前に潔く身を退こうということなんだろうか。

それでも、若いうちに引退するということは、その後悠々自適な生活を送れるわけでもないだろうから、結局別の分野でまた活躍しようとする。
むしろ、別の分野に関心を持ったからこそすっぱり引退できたのかもしれない。

そう考えると、引退を悲しむよりも次の活躍に期待しよう、なんてありがちな言葉も的を射ているのかも。
『今度は何をやってくれるんだろう?』みたいな想像も膨らむというものだ。
一度ファンになったら、引退後の小さな活動にだっていちいちアンテナをはるのも分かる気がする。

今あるキャリアを閉じて、別の可能性に賭けるなんて、転職みたいなものにも思えるけど、それなりの成果、評価を得た後となると、余計決断にエネルギーが要るような。
それでも、成功に成功を重ねられる人もいるわけだから、羨望のまなざしだって持ってしまう。

本人からすれば『前々から考えていたことなんですが…』なんでしょうが、周りからしたらやっぱり衝撃を受けてしまうものです。
『辞めたい、辞めたい』って言いながらずるずるがんばる社会人は…見習っちゃいけないんでしょうね。