読書

今さらながら『ノルウェイの森』を読んだ。
慢性的な読書癖はないものの、突発的に読書欲求が高まって、さくさくっと何冊かを読んだりする。
だいたい数冊を平行して読む、多読の毛があって、小説、新書、ちょっとしたルポみたいにばらばらのジャンルで読むことにしている。

マイクロソフト日本法人社長が最近、そんな乱読を薦めていましたが、僕自身はその効用を実感してやっているわけじゃない。
一日で一冊読み終えることも出来る人は出来るでしょうが、僕の場合、それをやってしまうと、何を読んだかほとんど覚えてられない。しかも、飽きっぽいので一冊を読み続ける集中力もない。
そういうわけで、飽きたら毛色の違うものを求めて、結果的に3冊くらい並行したらちょうどいい具合だったという感じ。これ以上はちょっとしんどい。

最近改めて本を読もうと思ったのは、単純に興味のあることについての知識を得るなら、一冊くらい考えながら本を読むべきだと思ったのと、忙しさに溺れないようにしたいと思ったから。

世の人からしたら決して忙しい身分ではないにしろ、家に帰ってのんびりテレビ見てお風呂入って、という生活をしていたら一週間はあっという間だし、自分の中に何も蓄積されている気がしない。
新聞はいちおう読んでいるものの、同じ活字とは言え、やっぱり新聞と本は違うものだということも最近になって改めて実感した。

だからと言って、読書ノートがあるわけでもないし、本棚の本を取り出して何が書いてあったか思い出すことは難しい。まだ、『もったいない』の精神が捨てられなくて、全ての本を最後まで読んでいるにも関わらず、どこか漫然と読んでいる。当然といえば当然だけど。

『もったいない』の精神といえば、『読書術』みたいな本にはよくあるように、『つまらないと思ったら読むのをやめる』のが限られた時間を有効活用するには最も効率的なんだと、最近は少しずつ思うようにはなってきた。読む価値がない本があるかは分からないが、少なくとも全てが等しく読む価値があるとは思わない。ジャンプに連載の作品を全て読む必要はないのと一緒だ。『初恋限定。』に240円払ったって高くないと感じる人はきっといる。

そのジャンプですらがんばって全部読んでしまうあたりから治さなくてはいけない。
もっと言えばいつまでも少年でいることから卒業しなくちゃいけない。