『兄さん、ドイツはすごいところです』

社会人や大学院生の方々には会わせる顔がないけど、この歳になって2ヶ月もの夏休みに入った。

人生の夏休みを満喫しておきながら、その上にさらに夏休みを取るなんて、と憤慨する人も多いだろうけど、のんべんたらりんと過ごすこともできないので、ちょっと国外に行くことにした。

と言っても、2月の時点でほぼ決まってたから、結構計画的に事を進めてたのだけど。

行き先はドイツで、目的は優先順位の順に、英語能力の向上、異文化交流、研究技術の習得。

おまけで日常会話レベルのドイツ語習得。

実験的にゼロからの語学学習を試みる事にしたけど、できたら口説き文句くらいは言えるようになりたいなぁ。

ところで、

『なんでドイツで英語を?』

というごもっともな疑問はいろんなところからもらったのだけど、研究所的なところに行くので、基本的に英語でだいじょぶとのこと。

そうじゃなかったらアメリカに魅力を感じない僕にはイギリスくらいしか選択肢がなくなってしまうので。

…イギリスもよかったなぁ。

それから、新婚ほやほやの偉大なる兄上様から

『滞在中、メールではなく、絵はがきを2回出すように』

との御達しを受けた。さらに書き出しは、

『兄さん、ドイツはすごいところです』

に統一せよ、とのこと。明治の国費留学生がツボらしい。

そういうのも嫌いじゃないので、ちゃんと見てまわってから、airmailくらい書いてみようと思う。

あと、ドイツと言えばビールとソーセージ。

帰国時に3kg以上太ったらペナルティ、というルールを課されたものの、食文化は心行くまで堪能しないと。

それから、助言を無視して醤油もカップ麺も持って行かないので、日本食が恋しくなる事請け合い。

だけど、それを我慢した分だけ、帰ってきてからのお米がきっとおいしいに違いない。

出国前なのに、わざわざ精神的な負担になりそうなことを敢えてしてしまう側の人間なので、日本食ハンガーも結構体に合うんじゃないかと思います。