つけたら負け

物事すべてに勝ち負けをつけようとするのは競争社会の弊害だとは思う。

かと言ってみんなで並んでゴールする運動会はそれ以上に有害だと思っている。

何でも勝負にする必要はないが、スポーツにせよ、コンテストにせよ、結果としての勝ち負けは必要だ。

ただ、基準の曖昧な、いわゆる勝ち組負け組のような分類はファッション以上の何者でもないと思う。

以前にも書いた通り、クーラーがキライだ。

嫌いというか、働かせたくない。

新しい携帯の画面のカバーみたいにできるだけ剥がさずに済ませたい、みたいな。

7月になってもできるだけつけたくない。

つけてしまうと、負けた気になってしまう。

どうしても眠れない熱帯夜だとしても、一晩中つけるのは身体的な快適は得られても、精神的な平穏は得られない。

この場合、せめて明け方のどこかでオフにするか、タイマーが必須になる。

そして扇風機。

『じゃあ、クーラーなんていらないじゃない』

と思うかもしれないが、ないとそれはそれで夏は越せないだろう。

いわゆるリーサル・ウェポン的な存在なのである。

それだけがんばってみても

『汗が滴ってる、これで拭きなよ』

と言われたりすると、これもまた無意味な勝負だったんだなとがっかりさせられる。