待ち焦がれたり根気を持ったり

森見登美彦が好きです。

学生時代を京都で過ごしたせいで、舞台がありありと目に浮かぶのと、学生のゆるくひねくれた考え方とかが理解できるような気がして。

 

最初の受賞がファンタジーの賞だったりして、確かに純文学ではなくてライトノベルに近いような読みやすさも売りだったりするわけで、今回は有頂天家族の続編『二代目の帰朝』を読みました。

アニメ化されてポップな人気も出ているようで。

 

感想としては、森見さんらしい世界観を作っているものの、自分に若々しさがなくなった今は昔ほどは楽しめなかった。覚えられないほどの登場人物ではないし、話もわかりやすいし、設定も好きだけれど、シリーズ物としてフォローしていく根気が自分になくなっているようだ。ドラマを最後まで見たり、ゲームを最後までやるような根気、勢いが。

 

なので、小説は上下巻くらいで完結か短編がいい。

村上春樹の新作が文庫になるのは待てるけど、ライトノベルの続刊を首を長くして待てるのは若者かよっぽどのファンなのだと思わされた。

 

楽しみに待てるのは給料日、飲み会、長期休みくらいになっている。

物欲にまみれてもいいから、仕事に関係なく待ち焦がれるものができるようにしたい。